人気の屋根材8種類の費用と特徴を解説!選び方や判断基準まで
「このメーカーの屋根材で本当に大丈夫かな」
「耐久性と価格のバランスが取れた屋根材はどれだろう」
「見た目の良さだけでなく、メンテナンスのしやすさも考えたい」
屋根材選びに悩む方は少なくありません。特に初めて選定する場合、数ある選択肢の中からどれを選べばよいのか判断が困難なものです。
実際、屋根材の選択を誤ると、耐用年数の違いによる予想外の費用負担や、気候条件との相性の悪さによる早期劣化など、様々なトラブルを引き起こす可能性があるでしょう。適切な屋根材を選ぶことは、長期的な住まいの快適性と資産価値を左右する重要な決断といえます。
この記事では、主要な屋根材8種類の特徴や費用相場はもちろん、選び方の判断基準まで詳しく解説します。
建物の条件や予算に合った最適な屋根材を選ぶことで、後悔のない屋根リフォームを実現できるはずです。実例を交えながら、あなたに合った屋根材選びのポイントをご紹介していきましょう。
屋根材選びで重要な3つの判断基準
屋根材を選ぶ際には、様々な視点からの検討が必要です。特に重要となるのが、以下の3つの判断基準です。
これらの基準を押さえることで、後悔のない屋根材選びが可能となるでしょう。
屋根工事の基礎知識について、詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。
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判断基準1:価格
屋根材の価格は、材質や製造方法によって大きく異なります。例えば、スレートは1㎡あたり4,000円~8,000円と比較的安価な一方、陶器瓦は9,000円~16,000円と高価格帯に位置します。
ただし、初期費用の安さだけで判断するのは適切とはいえません。耐用年数が短い屋根材を選んでしまうと、メンテナンスや張り替えの費用が予想以上にかかる可能性があるためです。
長期的な視点で見ると、初期費用が高くても耐用年数の長い屋根材の方が、総コストを抑えられることもあります。予算を検討する際は、メンテナンス費用も含めた総コストで比較検討することが大切です。
判断基準2:耐用年数
屋根材の耐用年数は、素材によって大きな差があります。最も短いトタンで10~20年、一般的なスレートで20~25年程度です。一方、陶器瓦は50年以上、銅板に至っては60年以上と非常に長寿命な特徴を持っています。
耐用年数の長い屋根材は、塗装や張り替えの頻度が少なく済むため、長期的なコスト削減につながることがあります。例えば陶器瓦は、初期費用は高めですが、塗り直しの必要がなく高い耐久性を誇るため、生涯でかかるコストを抑えられる可能性があります。
地域の気候条件によっても耐用年数は変わってくるため、その土地に適した屋根材を選ぶことも重要です。
→屋根の耐用年数はどのくらい?屋根の種類別の寿命と劣化サインを解説
判断基準3:デザイン性
屋根は家の外観を決める重要な要素の一つです。和風建築には粘土瓦が調和し、モダンな住宅にはガルバリウム鋼板やスレートが映えるなど、建物の雰囲気に合わせた選択が求められます。
近年は同じ屋根材でもデザイン性に富んだ製品が数多く登場しています。例えばスレートは色やデザインが豊富で、様々な建築様式に対応可能です。アスファルトシングルも天然石のグラデーションが特徴的で、洋風住宅に人気があります。
ただし、デザイン性だけでなく、周辺の景観との調和も考慮に入れる必要があるでしょう。特に住宅密集地では、近隣の建物との調和を意識した選択が望ましいといえます。
主要な屋根材8種類
家の屋根材を選ぶ際の参考となるよう、8種類の代表的な屋根材について比較・解説します。まずは、それぞれの特徴を比較表で確認してみましょう。
屋根材 | 特徴 | 価格(1㎡) | 耐用年数 | 軽さ | 耐風性 | 遮音性 | 断熱性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ガルバリウム鋼板 | 軽くて丈夫、防水性が高い | 6,000~12,000円 | 30~40年 | ◎ | ◯ | △ | △ |
スレート | 価格が安く、デザイン豊富 | 4,000~8,000円 | 25~30年 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
粘土瓦 | 耐用年数が長く再塗装不要 | 9,000~16,000円 | 50年以上 | × | ◎ | ◎ | ◎ |
アスファルトシングル | 防水性・防音性が高い | 3,500~12,000円 | 20~30年 | ◯ | △ | ◎ | ◯ |
セメント瓦 | 瓦としては安価で形状豊富 | 6,000~8,000円 | 30年 | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
ジンカリウム鋼板 | 防音性・断熱性が高い | 8,000~14,000円 | 30~40年 | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ |
金属瓦 | デザイン性と耐久性を両立 | 10,000~15,000円 | 30~40年 | ◯ | ◎ | ◯ | ◯ |
銅板 | 耐用年数が最長、再塗装不要 | 25,000円~ | 60年以上 | ◎ | ◯ | △ | △ |
それぞれの屋根材について、詳しく見ていきましょう。
ガルバリウム鋼板
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 6,000円~12,000円/㎡ |
耐用年数 | 30年~40年 |
メリット | ・軽量で耐震性が高い ・防水性が高く雨漏りしにくい ・複雑な形状の屋根にも対応可能 |
デメリット | ・キズやへこみに弱い ・断熱性・遮音性が低い ・環境によって錆が発生 |
ガルバリウム鋼板は、アルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキを施した鋼板です。金属屋根材の中でも特に人気が高く、現在のリフォーム工事でもっとも採用されている屋根材の一つです。
1㎡あたりの重量が約5kgと非常に軽量なため、地震の多い日本の住宅に適しています。また、屋根材同士の隙間が少ないため防水性が高く、雨漏りのリスクも低いという特徴があります。
ただし、金属素材のため断熱性や遮音性には課題があります。海岸近くや工場地帯など、環境によっては錆びやすい傾向もあるため、定期的なメンテナンスが必要になるでしょう。施工時や施工後の衝撃にも弱く、凹みや傷がつきやすい点にも注意が必要です。
スレート
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 4,000円~8,000円/㎡ |
耐用年数 | 25年~30年 |
メリット | ・価格が比較的安い ・色やデザインが豊富 ・施工できる業者が多い |
デメリット | ・割れやすい ・メンテナンス頻度が高い ・経年で塗装が必要 |
スレートは、セメントを主成分とした薄い板状の屋根材で、「コロニアル」や「カラーベスト」という名称でも知られています。材料費が比較的安価で、施工も容易なことから、新築住宅でも多く採用されている材料です。
カラーやデザインのバリエーションが豊富で、和風・洋風問わず様々な建築様式に対応可能です。また、普及率が高いため、施工業者も多く、修理やメンテナンスにも困りにくいという利点があります。
一方で、厚みが5mm程度と薄いため、衝撃に弱く割れやすい特徴があります。また、表面の塗膜が劣化すると防水性が失われるため、10年程度での塗装によるメンテナンスが必要となるでしょう。
粘土瓦
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 9,000円~16,000円/㎡ |
耐用年数 | 50年以上 |
メリット | ・耐用年数が非常に長い ・再塗装が不要 ・断熱性・遮音性に優れる |
デメリット | ・重いため建物への負担大 ・施工費用が高額 ・工事できる職人が減少 |
粘土瓦は、粘土を高温で焼成して作られた日本の伝統的な屋根材です。耐久性が非常に高く、50年以上の耐用年数があり、適切なメンテナンスを行えば100年以上持つこともあります。
断熱性・遮音性にも優れており、夏は涼しく冬は暖かい特性を持っています。また、釉薬瓦の場合は塗り替えの必要がなく、メンテナンスの手間も比較的少なくて済みます。
ただし、1㎡あたり約40kgと重量があるため、建物の構造体への負担が大きくなります。そのため、建物の基礎部分をしっかりと工事する必要があり、建築費用も高くなる傾向です。
アスファルトシングル
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 3,500円~12,000円/㎡ |
耐用年数 | 20年~30年 |
メリット | ・防水性・防音性が高い ・価格が安め ・軽量で耐震性が高い |
デメリット | ・強風で剥がれやすい ・コケや藻が生えやすい ・施工できる業者が少ない |
アスファルトシングルは、ガラス繊維にアスファルトを染み込ませ、表面に石粒をコーティングした屋根材です。北米では一般的な材料で、日本でも徐々に普及が進んでいます。
シート状で柔軟性があるため、複雑な形状の屋根にも対応可能です。表面の石粒が緩衝材となって防音性も高く、また軽量なため耐震性にも優れています。
しかし、強風時に剥がれやすい特性があり、台風の多い地域では注意が必要です。また、表面に付着した水分が乾きにくいため、コケや藻が発生しやすいという特徴もあります。日本では比較的新しい屋根材のため、施工できる業者がまだ少ないという課題もあるでしょう。
セメント瓦
項目 | 詳細 |
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価格 | 6,000円~8,000円/㎡ |
耐用年数 | 30年 |
メリット | ・陶器瓦より安価で瓦のデザイン実現可能 ・断熱性が高い ・遮音性が高い |
デメリット | ・陶器瓦より耐用年数が短い ・重いため耐震性が低下 ・経年で塗装が必要 |
セメント瓦は、セメントと砂を瓦状に固めた屋根材です。20~30年ほど前までは主流な屋根材でしたが、より軽量で安価なスレートの登場により、現在では新規での採用は減少しています。
陶器瓦より費用を抑えながら瓦のデザインを実現できる点が特徴です。また、断熱性や遮音性にも優れており、快適な室内環境を実現できます。
ただし、陶器瓦と比べると耐用年数は短く、約10年での塗装メンテナンスが必要となります。また、重量が重いため耐震性の低下につながる点も課題となっています。
ジンカリウム鋼板
項目 | 詳細 |
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価格 | 8,000円~14,000円/㎡ |
耐用年数 | 30年~40年 |
メリット | ・遮音性、断熱性が高い ・再塗装が不要 ・サビや紫外線に強い |
デメリット | ・ガルバリウム鋼板より重い ・石粒が剥がれ落ちる ・価格が高め |
ジンカリウム鋼板は表面を砂粒でコーティングした金属板です。このコーティングにより、ガルバリウム鋼板の弱点だった遮音性・断熱性の低さが解消されています。
表面の砂粒コーティングにより、サビや紫外線への耐性が高く、再塗装も不要です。また、一般的な金属屋根と比べて遮音性に優れているため、雨音も気になりにくいでしょう。
一方で、ガルバリウム鋼板と比較すると重量が増し、価格も高めとなります。また、経年により表面の石粒が剥がれ落ちてくる可能性がある点には注意が必要です。
金属瓦
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 10,000円~15,000円/㎡ |
耐用年数 | 30年~40年 |
メリット | ・軽量で施工が容易 ・デザイン性と耐久性を両立 ・メンテナンス性が良好 |
デメリット | ・価格が高め ・一般的な瓦より断熱性が劣る ・凹みやすい |
金属瓦は、金属素材で瓦のデザインを再現した屋根材です。従来の瓦の重厚感あるデザインを保ちながら、金属屋根の特徴である軽量性を実現しています。
瓦のような見た目でありながら、一般的な瓦の3分の1程度の重さしかないため、耐震性に優れています。また、金属素材のため耐久性も高く、メンテナンス性も良好です。
ただし、価格は一般的な瓦より高めとなります。また、金属素材特有の特徴として、断熱性が一般的な瓦より劣り、凹みやすいという欠点もあります。
銅板
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 25,000円~/㎡ |
耐用年数 | 60年以上 |
メリット | ・耐用年数が最長 ・サビても悪影響がない ・塗装が不要 |
デメリット | ・施工費用が非常に高い ・対応できる業者が極めて少ない ・経年で緑青化 |
銅板は、古い日本家屋や寺社仏閣などで用いられてきた伝統的な屋根材です。耐用年数が60年以上と非常に長く、メンテナンスもほとんど必要ありません。
特徴的なのは、時間の経過とともに表面が緑青(ろくしょう)と呼ばれる緑色に変化することです。この緑青は保護膜となり、さらなる劣化を防ぐ役割を果たします。
しかし、価格が他の屋根材と比べて非常に高額です。また、施工には高度な技術が必要なため、対応できる業者が極めて少ないという課題もあります。
最適な屋根材選びの相談はトベシンホームへ
出典元:トベシンホーム
会社名 | FCR株式会社 トベシンホーム |
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本社所在地 | 〒271-0064 千葉県松戸市上本郷2868-8 |
電話番号 | 0120-685-126 |
対応エリア | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県 |
トベシンホームは、千葉県・埼玉県・茨城県で長年にわたり屋根工事を手がけてきた実績豊富な専門店です。各地域の気候条件や建築特性を熟知したプロフェッショナルが、お客様の要望に合わせて最適な屋根材選びをサポートいたします。
屋根材の選定から施工、アフターフォローまでを自社スタッフが一貫して担当することで、安心で質の高い工事を実現しています。地域ごとの特性を活かした提案力と確かな技術力で、建物の資産価値を高める屋根工事をご提供します。
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まとめ
屋根材選びは、建物の耐久性や資産価値を左右する重要な決断です。コストパフォーマンス、デザイン性、耐久性、メンテナンス性など、それぞれの特徴を理解した上で、自身の優先順位に合わせて選択することが大切です。
新築・リフォームを問わず、屋根材選びには専門家への相談がおすすめです。地域の気候条件や建物の特性を考慮した、適切なアドバイスを得ることで、長期的な視点での最適な選択が可能となるでしょう。この記事が、あなたの屋根材選びの参考になれば幸いです。